車検検査不合格の時の対処法

不幸にも車検の検査が不合格だった人、すぐに諦めないでください。まだ当日中の検査合格の望みはあります。再検査は1日2回まで無料。さらに追加で検査料を払えば追加で何回でもOKです。

#このような不合格の自体に備え、検査はなるべく早いラウンドを押さえておくことをおすすめします。

ここでは、検査不合格だった時の当日中に検査合格になるかもしれない応急対処法を、ケースに応じて書き出します。

1)書類チェックを受ける

2)車体番号、目視検査

3)サイドスリップ検査

4)フートブレーキ、駐車ブレーキ、スピードメーター検査

5)ヘッドライト検査

6)排気ガス検査

7)下回り検査

8)総合判定

 

<検査不合格時の応急対処法>

1)書類チェックを受ける

書類不備があれば、不備を直せば通ります。もういやだ!となったら代書屋に駆け込みましょう。2500円でなんとかしてくれます。

一番厄介なのは、抹消登録からの中古新規で、一時抹消証、委任状、新規登録者の実印、その印鑑証明、車庫証明のいずれかが不足している場合です。印鑑証明は本人であれば市役所に駆け込んで急いでもらってくることは出来るかもしれません。他の書類が無かったり、時間的に間に合わない場合には・・・後日、書類を揃えて出なおししか方法はありません。

2)車体番号、目視検査

・ワイパー・ウインドゥウォッシャーの場合

払拭不良の場合、近くのホームセンターでワイパーを買ってきましょう。普通のワイパーならゴムだけ取り替えられます。

ウインドゥウォッシャーの場合、近くのコンビニかホームセンターでウィンドゥウォッシャー液を買ってきて補充しましょう。最悪、自販機でペットボトル飲料を買って飲み干し、そのペットボトルでトイレの手洗いから水を汲んできてウィンドゥウォッシャータンクに入れるだけでも通ります。

ウィンドゥウォッシャーのポンプが壊れてウイーンという音も鳴らないようなケースは、部品交換が必要になり、修理後、後日再検査しましょう。

・灯火(ヘッドライト、ウィンカー、テールライト、バックライト、フォグランプ)の場合

少々厄介です。自分で交換できる工具を持ち合わせていて、または手で交換でき、電球の種類がわかっている場合は、ホームセンターに駆け込んでバルブを買いましょう。500円くらいです。もしライト類の交換の経験が無かったり、工具を持ち合わせていない場合は、ディーラーかテスター屋に駆け込みましょう。ディーラーだとサービスが良いと無料です。たいてい、なんとかなります。ライトの種類が特殊で在庫がなかった場合は、諦めて後日入手して換装し、再検査しましょう。

過去の私のトラブルでひどかったのは、車検直前にヘッドライトのバルブを確認している時に配線をうっかり外してしまい、それが原因で不合格だったことがあります。原因がわかれば配線をつなぐだけ。その時はすぐに合格できました。

あとありがちなのは、ウィンカーの色が電球色でNGのケース。ホームセンターに駆け込んで、オレンジ(黄色ではない)のマジック(マッキーが良い)を買って、電球一面に色をヌリヌリしましょう。LED球で明るすぎるケース、色が不適合と指摘のケースは、ホームセンターに駆け込んでノーマル球を買って換装してOKです。

・ホーン、MT、ATのシフトレバーの文字欠けや表記がないことを指摘されたら

社外品に交換しているとありがちです。コンビニまたはホームセンターに駆け込み、マジックで文字やホーンのマークを書けばOKです。マジックはマッキーなど油性を使ってください。油性ペンなら後でキッチン消毒用アルコールスプレーで綺麗に消せます。不思議な事にPOSCAのような水性ペンは水では消えません。お間違いなく!

・発炎筒が無いまたは期限切れであると指摘されたら

近くのホームセンターに駆け込み、非常用発炎筒(LED式)を買いましょう。LED式に期限はありませんので絶対いいです。高いですがテスター屋にも置いてあります。

3)サイドスリップ検査

最寄りのテスター屋、またはディーラーに駆け込みましょう。たいていは足回りの部品の緩みが原因のため、なんとかなるものです。まれにブッシュやボルト類にダメージが有り、すぐに直らないこともあります。その場合は修理して、後日再検査しましょう。

4)フートブレーキ、駐車ブレーキ、スピードメーター検査

・フートブレーキ

踏み方が浅い場合、ゆっくり踏みすぎて踏む速さが遅い場合、フルブレーキにせずに足を止めてしまっている場合に、ブレーキが弱いということで検査不合格になる例が多いです。ブレーキはしっかり思い切り踏みましょう。これでたいていOKです。それでもダメなら、テスター屋かディーラーに駆け込み、機械を使ってブレーキの効きのテストや検査に通る踏み方を教えてもらう必要があります。この機械測定は5000円ほどです。たいてい、なんとかなります。それでダメなら、ブレーキの分解整備コースです。後日再検査しましょう。

・駐車ブレーキ

これも引き方、踏み方が弱い場合に、ブレーキが弱いということで不合格になる例が多いです。思い切り、目一杯、引く/踏む をやってみましょう。それでダメなら、サイドブレーキのノッチ調整という裏技があります。工具があれば自分でやってもいいですが、工具がない場合はテスター屋かディーラーに駆け込みましょう。駐車ブレーキの調整は3000円くらいです。たいてい、なんとかなります。まれに駐車ブレーキのブレーキシュー/パットが摩耗限界を超えていて滑っていることがあります。その場合整備が必要ですので、後日再検査でしょう。

・スピードメーター検査

スピードメーターの誤差はよくあります。タイヤを交換している場合によく見られます。まずGPS付き携帯やスマホでGPS速度計アプリを入手します。そして道路を走行し、GPS速度計アプリが40km/hの時に、スピードメーターが何km/hだったかを覚えておきます。その速度でスピードメーター検査をすればたいていOKです。もし携帯/スマホでGPS速度計アプリが使えない場合、テスター屋またはディーラーに駆け込みましょう。機械を使って車速を測って教えてくれます。5000円程度かかります。たいてい、なんとかなります。

5)ヘッドライト検査

ヘッドライト検査での検査不合格は非常にありふれたパターンです。簡単です。テスター屋またはディーラーに駆け込みましょう。3000円程度で光軸調整をしてくれ、再検査はたいていすぐに合格します。

ヘッドライトが社外品の場合、非常に厄介です。社外品は光軸調整機能がいい加減なものが多く、車検対応品とされていても検査不合格になることがあります。社外品で検査不合格の場合はテスター屋に駆け込んで聞いてみましょう。ダメそうなら、ヘッドライトを純正品に戻して、テスター屋で光軸確認後、再検査です。

まれに純正ヘッドライトでノーマルバルブなのに光量不足で検査不合格のことがあります。こいつはちと厄介です。まずバルブをHID(車検対応の6000Kのもの)に替えてみます。HIDはホームセンターで買うと高価ですし当日中の入手は難しいかもしれません。またはリレーを取り付けたうえでハイワッテージ球という特殊な強化バルブに替えてみます。もしかしたらテスター屋に置いてあるかもしれないので、駆け込んでみます。それでダメなら、新品の純正ヘッドライトの取り寄せ、あるいはリフレクターの再メッキとなり、かなり時間がかかります。

6)排気ガス検査

これは厄介です。まずギアをPに入れ、思いっきり3分間、空ぶかしして、再検査してみましょう。この空ぶかしはアクセルをベタ踏み、レッドゾーンに入るような空ぶかしです。すごい音がしますが気にしないでください。エンジンの温度や触媒の温度が上がることにより、たいてい値は良くなり、運が良ければ合格します。再検査ラインに入る直前にやりましょう。なおおくれぐれも水温計の値には気をつけて、オーバーヒートしないようにやってください。

それでダメな場合、少し車に詳しく勇気のある人なら、ホームセンターに駆け込み、エンジンコンディショナーまたはキャブクリーナーを1000円前後で購入して、エアクリーナーを取り外して、エンジンを掛けてスロットルを開き、エンジンコンディショナーを吸気系に吹き込みます。1缶使い切るくらいでよいでしょう。そして思い切り空ぶかし3分間してから、検査を受けてみてください。これが出来そうにない人は、テスター屋かディーラーに駆け込みましょう。5000円くらいで同じような処方をしてくれると思います。

それでもダメな場合、触媒の劣化やセンサー故障が疑われます。工場入院コースです。かなり高くつきます。

なお純正マフラーでない人、触媒を抜いている人は、かなり厳しいですが、空ぶかしでなんとかなるかもしれないので試す価値はあると思います。

あと共通して言えるのは、排気ガス検査の棒を10cm-20cmくらいにごく浅く挿入することです。マフラー本体の触媒を最大限に使った排気を棒にかけるためです。

7)下回り検査

下回り検査での不合格は、オイル漏れ、ブーツ、ブッシュ類の破損、ボルト類の緩みだと思います。総合判定で原因をしっかり聞き、修理後に再検査しましょう。ボルトの緩みはディーラーやテスター屋でなんとかなることが多いですが、オイル漏れ、ブーツ破損は工場入院コースでしょう。高くつきます。

8)総合判定

総合判定で不合格の場合は、事前にコース内で不合格がわかっていると思うので、係官のアドバイスを良く聞きましょう。

どうしても納得いかないケースとして、例えば検査に合格したのに検査用紙へのポストのような記録する機械での打刻を忘れたというものがあります。しかしこれはユーザー車検である以上受験者のミスなので、怒鳴ったり怒ったりせず、諦めて再検査しましょう。その言い争っている時間がもったいないです。すぐに再検査しましょう。その検査を1度合格したのなら、たいていもう1回やっても合格します。

 

この記事がもとで当日中に再検査に合格できれば、本当に嬉しいです。いくつかは実際の私の体験談です。ブレーキの話。まさにテスター屋に駆け込み危機一髪でした。ヘッドライトも毎回テスター屋のお世話に。そして空ぶかしは係官に教えてもらい、加えて私がひらめいたエンジンコンディショナーを使ったテクで、排気ガス不合格を4ラウンドから入ったのに当日中に乗り切りました。いずれも懐かしい思い出です。

検査不合格は当たり前のことです。ユーザー車検で事前に何もしていなかった場合、知識がなかった場合、8割方が不合格でしょう。特にヘッドライトで不合格になることは普通です。そこで諦めずに、合理的な方法で何度もトライすること。それが車検検査を合格するための秘訣です。

また、できればヘッドライトだけはテスター屋で調整してもらってから検査場に行きましょう。これで不合格の可能性ははかなり減らせます。

END

車検は業者を使わなくても自分で取得することが出来ます。運輸局も認めているその方法をご紹介します。